1810年に誕生したアメリカン・ボードのmissionは、海外に福音を伝えることでした。ボードは、インドをはじめとして世界各国へと伝道地を広げます。日本へボード宣教師D.C.グリーンが派遣されたのは、1869年のことです。開港地神戸を拠点としたボード宣教師たちは、活動を開始してから5年後の1874年の年始に、アンドーヴァー神学校での学びを終える直前にあった新島に「私たちの仕事が大いに将来性のあるつぼみとなっているとおわかりでしょう。しかし、私たちには助けが必要です。」などと書いた手紙を送ります。それに応えるかのように、新島は帰国して神戸の宣教師たちに加わります。
新島もまた彼らと同じボードから日本へ派遣された宣教師でありました。帰国直前に彼は、ラットランドで開かれたボードの大会で、日本でのキリスト教主義学校の設立を訴え、約5,000ドルの寄付の約束を得ます。新島の宣教師としてのmissionは、学校の設立なくして考えられなかったのです。彼はボードの援助を得つつ、京都での学校開校を実現します。これが同志社英学校です。同志社の開校と相前後して、ボード主導で宣教師らが設立した学校がありました。かつて「女學校(おんながっこう)」といわれた神戸女学院です。この2つの学校は、1カ月違いで誕生し、同じボードがまいた種ですが、その設立の経緯が大きく異なります。
われわれは、ボード設立200年の記念にあたり、今一度同志社とボードとの関係を再認識する必要を覚えました。そして、その関係は、神戸女学院との比較で明らかになると考えました。2つの種は、それぞれの特色のある花を咲かせました。本企画展では、その花を見ていただけるのではないかと思います。
今回の企画を持って神戸女学院にご協力をお願いに参りましたところ、快く応じていただき、そればかりかこれまで学外に出されたことのない貴重な資料までもお借りできることになりました。とりわけ重要なものは特別資料展示の際にご覧いただけます。これは、ひとえに森孝一院長をはじめとした神戸女学院の方々のご理解とご高配に因るものです。ここに関係各位に深く感謝申し上げる次第です。
この展示を通して考えたいことは「来日宣教師たちが有したmission とは何か」です。6月25日には森孝一院長をお招きして公開講演会を開催いたしますが、この講演でそのヒントを得ることができるのではないかと期待いたしております。
両校をはじめとしてたくさんの方にご覧いただきたく存じます。
期間:2011年4月1日(金)~7月31日(日)
時間:10:00~17:00(土・日は16:00まで)
閉室日:祝日、4月29日~5月5日
会場:Neesima Room(同志社大学今出川キャンパス ハリス理化学館2階)
入場料:無料
【特別資料展示】
2011年6月25日(土)~7月1日(金)
門外不出の神戸女学院の資料2点を特別展示します。
小磯良平画「タルカット肖像」
タルカットは神戸女学院創立者の1人。神戸の洋画家小磯良平の作。
小磯の実母・養母共に神戸女学院出身。
市川栄之助筆写「約翰傳福音書」
市川は1871(明治4)年、キリスト教信仰の嫌疑で逮捕・投獄された。
本資料は奇跡的に押収されなかった市川旧蔵資料。
今年は逮捕からちょうど140年にあたる。
<第39回企画展展示室の様子>
◆公開講演会
「同志社と神戸女学院―アメリカン・ボードとの関係をめぐって―」
講演者:森孝一氏(学校法人神戸女学院理事長・院長)
日時:2011年6月25日(土)13:30~15:00
会場:クラーク・チャペル(同志社大学今出川キャンパス クラーク記念館2階)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: Neesima Room第39回企画展「アメリカン・ボード設立200年記念 まかれた種―神戸女学院と同志社―」開催中
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